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高断熱高機密で高齢者の健康を守る
2015.12.23 バリアフリー, リノベーション

省エネと耐久性を考慮して、高断熱・高気密の家を選ぶ人が増えています。こうした利点に加えて最近の研究では、高断熱・高気密の家が住む人の健康に良い影響を及ぼすということも明らかになってきています。

断熱効果が高い家では、外気の影響を受けにくく室内の温度を快適に保つことができます。そのため、特に活動量が低下する冬場でも高断熱の家に住む高齢者の行動は比較的活発だったという報告がされています。このようにして定期的な運動を行うことは、高齢者に限らず健康の維持に大きく寄与します。また快適な室内の温度が保たれることで、夏場に起こりやすい熱中症や冬場のヒートショック現象、冷え症などの健康被害を防ぐ効果もあります。特に年配者は33℃を上回る環境において免疫力や抵抗力が著しく低下し、さらに血液循環が悪化することが統計的に示されています。このことからも、高断熱は健康促進に役立つと言えることがわかります。

高気密・高断熱の家には良い換気システムが備わっていて、これも健康に寄与します。一般的に室内の理想的な湿度は50%前後と言われていて、これよりも低すぎると風邪や鼻炎になりやすく、またインフルエンザのウイルスの活動が活発になります。一方で湿度が余りに高いと、カビや雑菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。効果的な換気システムによって結露や有害なカビの発生を防ぐことができる高気密・高断熱の家はこの観点からも高齢者にとって有益な造りであると言えるでしょう。